去る9月1日〜9月6日、
愛知県の常滑市「常滑屋」さんにて
黒川絵里奈 切り絵展 秋日和ーあきびよりー
が開催され、とてもとてもすてきな時間を過ごせたので、そんな気分を皆さまにお裾分けできたらなと思ひます。
切り絵の魅力
切り絵で僕らバーテンダーが真っ先に思ひ浮かべるのは
故 成田一徹さんで、
バックバーの肖像を切り絵にし、多数の作品を残された。
そのイメージとはまた違った彼女の切り絵は
やはり独特の魅力がある。切り絵の魅力とは、
この見た目の繊細さの奥にあるアンニュイさに隠されてゐる気がする。
源氏物語とのリンク
なにかを作り出すといふ作業は、もはやこの世の中では
何かと何かを合せる作業でしか表現できない。と云ひ切っても良いほど
まったくの新しいもの
といふのはなかなか探しにくい。
カクテルも似たやうなところがあって、僕らは
新たな組み合せを作り出すことこそが別の新しい何かを生み出す方程式だと認識してゐる。
実はマーケティング戦略に長けたカッコよさ
切り絵だとか、さういった技術的基礎が要る文芸については個人的にとても
昔から興味があるので、なんだかとりとめもなく色々と伺ってしまった。
でもやはり、最初の質問は
なぜ、切り絵だったのか?
その答へは実に痛快で、
出会ひなどはあるとは云へ、
ある種のすきま産業を狙った
といふ言葉を頂いた。
個人的にはめちゃくちゃ納得する答へだし爽快にすら思へた。
なるほど、新しいことを生み出すといふのは何かと何かの組み合せだと僕は言ったけれど
さうして、それをやって動き出す、といふことこそが、
つまりは自分で道を決めて歩き出すってことが大事で、
それが新しい何かを生み出す可能性を秘めたひとつの道筋であるといふことに改めて気づけたし、
彼女と話しながら色々と納得しながら自分自身の確認にもなった。
常滑屋さんのお人柄
黒川絵里奈さんは北海道の方で、今回の切り絵展が道外初の切り絵展だったやう。
その初開催が常滑で、しかも常滑屋さんといふのは個人的にはとても良い流れに乗れたのではないかなぁといふ印象。
常滑屋さんってほんと色々とすてきなことを実行に移してゐて、また当主の伊藤さんのお人柄も相まって、常滑の文化にとても寄与してらっしゃる。
ぼくは、ここ常滑屋さんは、常滑の大切な文化スポットだと思ってゐる。
黒川絵里奈さん
これから先また彼女が、どのやうな作品を作って、どのやうな道を探し求めて行くのか、ぼくはとても楽しみに思ひます。
色々なことができさうだし、色々なことをしなくても良ささうだし、いろいろな道が見え隠れして実に面白いなと思ひました。
次回どこかで彼女の切り絵展が開かれる際には
ぜひ一度足を運んで、自らのその目で、
彼女の切り絵を体験体感することをオススメいたします。
では、また。see u.
コメント