茶道・美術・芸術

永瀬豊の場合

茶道日誌005 夜学蓋置(やがくふたおき)

ことしも残すところあと僅か(数へてみるとあと15日)もういくつ寝るとお正月と言ってもよいぐらゐに、残り僅かな2021年令和3年。辛丑(かのとうし)の時期も終はりを迎へる、壬寅(みずのえとら)へと推移していく経過地点。今年の初めにスタートした...
永瀬豊の場合

茶道日誌004 彼岸過迄

暑さ寒さも彼岸まで、なんて、そんな言葉もどこかへ消え失せたかのやうに、お彼岸が過ぎても暑い日が続く。季節は巡れど、その季節感は薄れ、時々見たり聞いたり香ったりする、ほんの少しの、微かな季節の名残、微細な季節の訪れを感じて気づく。嗚呼、愈秋か...
永瀬豊の場合

茶道日誌003 不識水指(ふしきみずさし)

サーバー代が忘れた頃にやってきた。これを高いと見るのか安いと見るのか、人によって意見は様々であらうが、決して安くはない。と、再認識したところで、八月なんだかお疲れモードで過ぎ去った今、九月の初めに少し心の余裕をもって望まないと自分が壊れてし...
永瀬豊の場合

茶道日誌002 桑小卓(くわこじょく)

文月 蓮始開(はすはじめてひらく) いつのまにやら7月で、気づいたら、紫陽花の時期も終はってゐた。 時折、蝉の声も耳へと入る。しとしとと、降る雨はどこへやら。 にわか雨とは言ひ難い、ゲリラ豪雨が市中を襲ふ。季節は小暑の夏。 日暮れの時間にコ...
永瀬豊の場合

茶道日誌001 楊万里

週に一度のお茶のお稽古。 お茶の先生のところへ行くと、稽古終りの、先生との雑談的なお話がまた毎週の、個人的楽しみでもある。 大人になってから、特に30歳を越えたあたりから、壮年而立、なかなか誰かに教へてもらふことだとか、新しいことを誰かに学...