ダメなバーテンダーよいバーテンダーたった1つの大きな違ひ

仕事・バー・カクテル

先に結論を言っちゃふと、

ダメなバーテンダーよいバーテンダー

たった1つの大きな違ひ、それは

「センス」です。

99%は努力や勉強でどうにかなりますが、

この1%のセンスだけは努力してもどうにもなりません。

たった1つの大きな違ひ、このセンスがあるかないか、がバーテンダーにとって、たったひとつのとても重要な要素なのです。「センスがあるかないか」その違ひで、バーテンダーは良くも悪くもなるのです。

センスは磨けるのだらうか?

まずは続けるといふセンス

バーテンダーになって早10年。

バーの世界、バーテンダーの世界では10年など「まだまだ」で、20年30年、いやいや、もっとそれ以上の歴を持ったバーテンダーがたくさんこの世界には存在してゐる。

だいたいどんな世界でも共通して言へることは、続けるってことは思ひのほか大切だといふこと。

続けるセンス。

なんでもさうだけど、続けるってことは意外と大変。

ましてやずっと最前線で尚且、最高位で戦ひ続けるなんてことは並の人間では決して出来ないことで(例へば僕が憧れた騎手の武豊さん、僕が小学生の頃から将棋の世界で君臨し続ける羽生善治さん)それこそがひとつの才能=「センス」だよね。

最初の数ヶ月、半年、それが続けば次は一年。

感覚としては次は三年、五年、そして十年。

僕自身、振り返って見れば、10年といふ月日は数字で見れば一区切り。

長いやうでもあり、アッといふ間でもあったなぁといふ、そんな印象。

この間、色々経験したし、色々勉強させてもらったし、10年続けたといふ仕事は僕自身バーテンダーしかないのだから、少しぐらゐこんな風に喋っても、多少は許されるんぢゃないか?少しくらゐは説得力あるんぢゃないか?なんて思ひながらこれ書いてるんですが、10年経てば、まあ、ある程度、いいよね?笑

そろそろ語っても少しは話しを聞いてもらへるだらう笑

センスの中身

10年といふ月日を盾に、ぼくが思ふ「ダメなバーテンダー」と「良いバーテンダー」のたった1つの大きな違ひを「センス」と言ったけれども、ちょっとそれは大きく、ものすごく大きな括りの中での「センス」なので、もう少しそのセンスを詳しく中身を分割分解してみると……

  1. タイミング
  2. 距離感
  3. バランス

こんな感じに抽出できる。

僕が思ふ「センスの中身」はこの3つなのです!

バーテンダーはタイミングが命

この世の中はタイミングがすべて。

どんなによいものでもタイミングが合はなければ何もなかったことと同じ。

欲しいと思ったときに目の前にそれが出てくる、

助けて欲しいなと思ったときにそばに居てくれる、

バーは社会の縮図、文化の集約点、

だから当然、人生と一緒で、

タイミングこそがバーのすべてであり、バーテンダーの命と言っても過言ではない。

距離感

ソーシャルディスタンスが叫ばれる昨今、思ふのは

そもそもバーテンダーってソーシャルディスタンスのプロであり距離感のプロフェッショナルなんぢゃない?ってこと。

この距離感、近すぎてもいけないし遠すぎてもいけない。なんとも微妙で絶妙で、

また人それぞれ、その人にあった距離感をとらなければならない。

故に、バーテンダーは常に距離感センサーを働かせて動いてゐるのだ!

バランス

そして、そのタイミングと距離感も含めて、

バー空間内の全てのありとあらゆるバランスを調整するのがバーテンダーの基本的な仕事であり、また宿命であると僕は思ふ。

0か100かではなく、みんな少し幸せになって帰ってもらふこと

空間満足度70点を全員に感じてもらふこと。

そしてあはよくば、加点していく、そんなバランス感覚がバーテンダーには不可欠。

三拍子揃って初めてバーテンダーのセンスと言へる。

センスを得る方法

とは云へ、このセンスを生まれつきに求めるのはナンセンスで、これらのセンスは後天的環境が与へる要素が強いと僕は思ってゐる。そして、このセンスを得る方法が少しばかりあるとすれば……

  1. センスのある人に学ぶ
  2. 謙虚な姿勢
  3. 人の話を聞く

この上記3つが揃ふところ、初めてセンスも会得できるかもしれない、

そんな希望の道が拓けると云へる。

センスのある人の側で仕事をすることはとても重要。

どれだけ謙虚に人の話を聞いても、そもそも先生や師匠にそのセンスがなければ学ぶこと叶はないし、どれだけセンスのある人の近くに居ても、謙虚さがなければこちとら教へる気になりませんってなもんで。

てか、そもそも謙虚さのない人は人の話など聞きはしない。

だからこそ、この3つを意識できる人には、結果、道が拓けるし、最終的には、上からも下からも一目置かれる存在にきっとなることができる。めちゃくちゃ大事なこと。

初めに「センスだけは努力してもどうにもならない」と言ったけれども、

上記3つを意識することによって、つまり自分を意識的に変へることによって、

自分のセンスをチェンジすることは可能であると言ひ換へておかう。

他人を変へることは難しい、でも自分を変へることはそれよりも遥かに簡単で手軽。(でも、それも意外と難しいんだよね実際には。特に歳を重ねれば重ねるほどに自分を変へるって難しくなってくるのよね。経験が邪魔をするから)

そして、自分責任論で考へる、これもとても重要なこと。謙虚さのない人は、他責に陥りがちで成長が望めない。

自ら成長して行く人は、上記3つを知ってか識らずか、意識してやってゐる人間なのです。

(まあそもそもセンスのない人は上記を意識することが難しいし、これが一番厄介なんだけど、自分がセンスがないと自覚してゐるセンスのない人間はほぼゼロに等しいといふ事実。そもそもそんな謙虚さがないわけですからね……。むむむ。)

まとめ

1.ダメなバーテンダー良いバーテンダーのたった1つの大きな違ひはセンスがあるかないかである。

2.そのセンスの中身とは、①タイミング②距離感③バランスの3要素である。

3.あとからセンスを学ぶには、①センスのある人に学ぶ②謙虚な姿勢③人の話を聞く、この3つを守ること。

自分が今まで感じたこと学んできたこと勉強してきたことを、これからバーテンダーになる人、社会人になってまだ間もない人、仕事でなんだかちょっと行き詰まってゐるひとに、少しでもヒントや手助け、その人にとってプラスでポジティブな後押しになるやうに伝へて行けたら幸いだなと思ってゐます。

では、また。お気をつけて。

よりよい明日へ。よりよい自分に。

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