なんだかメンタルちょっと疲れたな、そんなときに読む1冊の本

随筆・本・書評

人間だもの生きてたら何だかんだ疲れちゃふときあるよね。

そんなときには皆さん何をされますか?

旅行に行ったり、買ひ物に出かけたり、スポーツしたり、たぶん色々で、人それぞれリフレッシュの仕方が違ひますよね。でも皆さん共通なのは、何か違った環境やモノに触れることだと思ひます。疲れちゃった状況・状態からの逃避行。場を変へる、環境を変へることをうまく自分のものにすることができれば、よりよく生きれる機会も増えますね。

リフレッシュしたい、温泉行きたい、どっか行きたい。。

ストレス環境 in コロナ禍

さて、僕はといふと………そんなにリフレッシュが上手な方ではないのですが、1人で映画を見たり、1人で美術館に行ったり、友人と食事や飲みに出かけたり、(友人少ないから1人でなにかすることが多いですね笑)でもね、でもね、いまのこのコロナ禍では、外になかなか出れないですし、ましてや皆さんのなかで「旅行が趣味で唯一のリフレッシュ手段だわ私!」なんて人は「もうコロナのバカ!」って気分でせうし。。

もう無理かも。。ってな気分になるよね

令和も結局 読書のススメ

で、結局家で過ごすことが多くなった昨今、それでも変はらずに出来る「読書」といふ最強の、環境を変へる作業が気軽に手軽にスッキリできる、別空間に精神を連行してくれる活字の魔法を皆さんに再度おすすめしてみたい。ぼくのリフレッシュ手段の上位に君臨してゐる読書。精神衛生上、良い文章に触れることはよい精神状態をもたらすなぁとやはり感じてゐる。

で、ぼくがなんだかちょっと疲れたなってときに開く本が、徳冨蘆花の自然と人生

美しい日本語に癒やされる

なかでも、湘南雜筆は1年間の自然が描かれてゐて、ちょっと落ちたときの周辺の日付あたりを開いて読むとすうっと心洗はれる気分になる。例へば本日は8月の終付近であるから、

舟を川に浮ぶ

舟を浮べて、御最期川を遡る。

日落ちて、残照水にあり。山には蝉の音蜩の音猶流れぬ。

(中略)

鈴虫、松虫、きりぎりす、水を挟みて鳴き、山の闇きには梟咽を鳴らす。空に五位鷺の聲あり。

徳冨蘆花著「自然と人生」より 湘南雜筆(岩波文庫)

なんとも美しい無駄のない日本語で、ぼくは彼の文章を読むと本当に心救はれる気持ちになる。日本人の心の奥底に流れる何か細い小川のやうな部分にやさしく然ししっかりと触れて行く、こんな文章が書けたらよいなと思ふ。こんな人を救ふ文章を書けたのならよいなと思ふ。

身体が疲れたら寝る。では精神が疲れたら?

気持ちいいっって感じの文章です。

もちろん身体と精神は切り離せないから寝るのも大事。

でも例へばスポーツしたり動くことによってリフレッシュできる作業がある。

静と動。読書は映画よりも能動的でスポーツよりかは静的だ。

普段、本なんて読まないよって人はきっと損をしてゐる。静と動しか知らないアナタにぼくはその間の、静動の間に存在する「読書」をススメていきたい。

今日は美しい日本語に触れることは山間の清流に触れると同じこと、精神的に疲れたらぜひ開いて触れてみて欲しい本、「徳冨蘆花」の「自然と人生」を紹介いたしました。

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